メタボリックシンドロームと高脂血症
メタボリックシンドロームの診断基準のひとつに、「高脂血症」があります。
内臓脂肪がたまっていると、中性脂肪が増えやすくなり、脂肪が脂肪を呼ぶという悪循環に陥りがちなので、要注意です。
メタボリックシンドロームと高脂血症
高脂血症とは、体内に取り込んだ脂質の代謝が追いつかずに、体内に残った脂肪が血液中に増えすぎている状態を言います。
メタボリックシンドロームの診断基準になるのは、高脂血症の中でも、以下の場合です。
●「高中性脂肪血症」・・・中性脂肪が多い
●「低HDLコレステロール血症」・・・善玉のHDLコレステロールが少ない
簡単に言うと、中性脂肪が多く、善玉コレステロールが少ないと、動脈硬化が進む危険性が高くなるのです。
血液ドロドロの危険性
「少しくらい中性脂肪が多くても・・・」「ちょっとくらい、善玉コレステロールが少なくても・・・」と、
軽く考えていても、高血圧や高血糖など、他の危険因子と重なることで、動脈硬化の危険性が高まるので、注意が必要です。
メタボリックシンドロームは、様々な危険因子が重なることに、その怖さがあることを忘れてはいけません。
中性脂肪の多い人は、ほぼ例外なく血液がドロドロしています。
これは、中性脂肪の燃えカスである、「レムナント」という物質が増えることで、血小板の凝縮が起きることに起因しています。
血液ドロドロの状態は極めて危険です。放置していると、動脈硬化を起こす危険性があるのです。
高脂血症の改善について
●生活習慣の改善
メタボリックシンドロームの原因となる内臓肥満には、過食や運動不足といった、生活習慣が大きく関連しています。高脂血症においても、
脂肪が血液の中で多い状態なので、メタボリックシンドロームの治療としては、摂取カロリーの制限や、運動を規則正しく行うといった、
生活習慣の改善が基本となります。
高脂血症の観点からは、食物繊維の豊富な食べ物を食べることも大切なことです。
脂肪を取り過ぎないようにすることと、適度な運動。
まずは、生活習慣を改善することが、メタボリックシンドローム予防の第一歩です。