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2006年06月15日

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームという言葉が最近注目を集めてますが、一体、どんな状態を言うのでしょう。
語源からいうと、「メタボリック」とは「代謝の」、「シンドローム」とは「症候群」という意味です。

2005年の春に、日本内科学会から、「メタボリックシンドローム」の診断基準が発表されて、一躍話題になりました。
お腹がぽっこりとなる内臓脂肪型肥満に加え、高脂血症、高血圧、高血糖などの危険因子を併せ持つ状態を、メタボリックシンドローム といいます。

これらの危険因子が重なり合っている場合、それぞれが軽度であっても、動脈硬化に進む危険もはらんでいます。

生活習慣病とメタボリックシンドローム

少し前まで、運動不足やアンバランスな食生活からくる、肥満や糖尿などを、まとめて「生活習慣病」と呼んでいました。この病気は、 大人だけではなく、子どもでもなる危険性をはらんでいて、子どもの内臓脂肪型肥満や、メタボリックシンドロームが現在深刻な問題になっています。

高血糖や高脂血症、高血圧などを同時に抱えてしまっているものを、欧米ではおもに「シンドロームX」と呼んでいました。そこに、 「内臓脂肪の蓄積」が加わり、病気の一歩手前の状態である「メタボリックシンドローム」という言葉が生まれたのです。

メタボリックシンドロームの診断基準

(1)内臓脂肪の蓄積がある
おへその位置で、ウエスト周りが男性で85cm以上、 女性で90cm以上ある。

(2)高脂血症
中性脂肪値が、150mg/dl以上、HDLコレステロール値が、40mg/dl未満。
これらの一方あるいは両方に当てはまる。

(3)高血圧
収縮期血圧(上)が、130以上、または拡張期血圧(下)が85以上。

(4)高血糖
空腹時の血糖値が110mg/dl以上

上記(1)に加えて、(2)?(4)のうち、2項目以上に当てはまると、メタボリックシンドロームと診断され、 動脈硬化から心筋梗塞や脳梗塞になる危険性が非常に高くなります。

お腹ポッコリは、メタボリックシンドロームの危険性が高くなります。

肥満の分類について

脂肪のつき方で危険度が分かる

肥満は、大きく分けて「皮下脂肪型肥満」「内臓脂肪型肥満」 に分類されます。
「皮下脂肪」は、その名のごとく、皮膚の下に付く脂肪のことで、二の腕や太ももを指でつまんだ時、皮膚のすぐ下についていることが分かります。
「内臓脂肪」は、内臓そのものにつく脂肪のことです。
これは、ただ脂肪のついている場所が違うということではなく、病気になる危険度で大きな差があります。
「メタボリックシンドローム」として問題になるのは、「内臓脂肪」であり、重大な疾患に進みやすい危険性をはらんでいるのです。

命に関わるのは、「内臓脂肪」だ

怖いのは、内臓脂肪型肥満だ内臓脂肪に多いタイプは、「隠れ肥満」のタイプが多いということです。「皮下脂肪型」の場合は、 外見からも太っているのが分かりやすいのですが、「内臓脂肪型」の場合、むしろ「やせて見えるのに、お腹だけがぽっこり出ている」 というケースが多いので、肥満の自覚がない場合が多いのです。

また、欧米人に比べて日本人は少ないエネルギーでも内臓に貯め込みやすいという遺伝子を持っているらしく、「内臓脂肪型肥満」 になりやすいという特徴を持っています。

ではなぜ、内臓脂肪がつくと、命の危険性が高まるのか?
それは、内臓脂肪の細胞からは、身体の代謝に関わる物質が分泌され、中には悪玉の物質もあるので、生活習慣病の危険性を高めるのです。

内臓脂肪の中には、善玉の物質も分泌され、動脈硬化を抑えたり、体内の糖の代謝をスムーズにしたり、 高血圧を抑えるという効果もありますが、これは内臓脂肪が適正にある場合です。
内臓脂肪が過度に増えてくると、こうした善玉物質が減ってしまい、血栓が出来やすくなるような物質や、 血圧を上昇させる物質が分泌されます。

これが、内臓脂肪が怖い理由なのです。

 

2006年06月16日

内臓脂肪の見分け方

内臓脂肪の見分け方

お腹がポッコリ出ている人は、「メタボリックシンドロームか?」とついつい短絡的に疑ってしまいがちですが、肥満には「皮下脂肪型」と 「内臓脂肪型」があり、「皮下脂肪型」の場合はメタボリックシンドロームの危険性が少ないので、悲観的になる必要はありません。

では、その「お腹ポッコリ」が皮下脂肪なのか、内臓脂肪なのかを見分ける方法ですが、確実なのは病院でCT検査を受ければいいのですが、 メジャーでお腹の周りを測ることでも、ある程度は分かります。

もっと簡単なのが、「お腹の皮膚をつまんでみる」ことです。
お腹がパンパンに張っていてつまめずに、おへその窪みがなくなっている人は、内臓脂肪を疑った方が良いでしょう。
これに対し、お腹の脂肪を皮膚ごとつまめる人は、皮下脂肪が多いと考えられます。女性の場合は、どちらかといえば皮下脂肪が貯まっている場合が多いです。

たまりやすく、燃えやすい内臓脂肪

しっかりと運動し、筋肉の量を増やしていれば、たくさん食べても内臓脂肪はたまりません。内臓脂肪は、お腹にたまりやすいのが特徴ですが、 逆に運動などで燃えやすい性質もあります。
適度な運動によって、内臓脂肪を減らすことができるのですから、 メタボリックシンドロームの予防法としては日頃の生活リズムや運動を規則正しく行うことが、ポイントになるのです。

方や、皮下脂肪は、内臓脂肪に比べてたまりにくいのですが、一旦皮下脂肪がついてしまうと、なかなか減らすことが難しいのです。
女性の肥満には、皮下脂肪型が多いのですが、頑張ってダイエット法を色々試しても脂肪が減らないのは、この皮下脂肪に原因があるのです。

 

では、再度復習です。

●皮下脂肪
お腹の周り、わき腹、腰の周りをつまんで、指でたっぷりとつまめるのは、「皮下脂肪」です。

●内臓脂肪
お腹の中身がパンパンに詰まって、皮膚の伸びきっている状態。つまんでも、ちゃんと皮膚と脂肪をつまむことができません。そうした状態の場合は、 「内臓脂肪」がたまっている可能性がありますので、要注意です。

皮下脂肪と内臓脂肪の見分け方イラスト

メタボリックシンドロームと高脂血症

メタボリックシンドロームの診断基準のひとつに、「高脂血症」があります。
内臓脂肪がたまっていると、中性脂肪が増えやすくなり、脂肪が脂肪を呼ぶという悪循環に陥りがちなので、要注意です。

メタボリックシンドロームと高脂血症

高脂血症とは、体内に取り込んだ脂質の代謝が追いつかずに、体内に残った脂肪が血液中に増えすぎている状態を言います。
メタボリックシンドロームの診断基準になるのは、高脂血症の中でも、以下の場合です。

●「高中性脂肪血症」・・・中性脂肪が多い
●「低HDLコレステロール血症」・・・善玉のHDLコレステロールが少ない

簡単に言うと、中性脂肪が多く、善玉コレステロールが少ないと、動脈硬化が進む危険性が高くなるのです。

血液ドロドロの危険性

生活習慣の改善で、血液サラサラに「少しくらい中性脂肪が多くても・・・」「ちょっとくらい、善玉コレステロールが少なくても・・・」と、 軽く考えていても、高血圧や高血糖など、他の危険因子と重なることで、動脈硬化の危険性が高まるので、注意が必要です。
メタボリックシンドロームは、様々な危険因子が重なることに、その怖さがあることを忘れてはいけません。

中性脂肪の多い人は、ほぼ例外なく血液がドロドロしています。
これは、中性脂肪の燃えカスである、「レムナント」という物質が増えることで、血小板の凝縮が起きることに起因しています。

血液ドロドロの状態は極めて危険です。放置していると、動脈硬化を起こす危険性があるのです。

高脂血症の改善について

●生活習慣の改善
メタボリックシンドロームの原因となる内臓肥満には、過食や運動不足といった、生活習慣が大きく関連しています。高脂血症においても、 脂肪が血液の中で多い状態なので、メタボリックシンドロームの治療としては、摂取カロリーの制限や、運動を規則正しく行うといった、 生活習慣の改善が基本となります。

高脂血症の観点からは、食物繊維の豊富な食べ物を食べることも大切なことです。
脂肪を取り過ぎないようにすることと、適度な運動。
まずは、生活習慣を改善することが、メタボリックシンドローム予防の第一歩です。

2006年06月20日

メタボリックシンドロームと高血圧

高血圧の危険性について

高血圧メタボリックシンドロームの診断基準のひとつに、「高血圧」があります。
具体的には、収縮期血圧(いわゆる「上」)が130mmHg以上、拡張期血圧(いわゆる「下」)が85mmHg以上が、 メタボリックシンドロームの基準となります。

血圧が高くなると、血管の壁に大きな負担がかかり、動脈硬化の危険性が増します。
そのために、メタボリックシンドロームでは、ちょっと高めの血圧でも、危険視しているのです。

高血圧の原因

血圧が上がるのは、塩分の取りすぎ、ストレス、喫煙などの要因によると思われがちです。
もちろん、これらの要因によって高血圧になる場合があるのですが、血圧の場合は、特に要因がなくても、年齢とともに高くなる傾向にあります。

加齢に伴って、血管の壁が少しずつ硬くなり、そこへ血液が流れるので、壁にかかる圧力が増し、高血圧になるのです。
メタボリックシンドロームの原因である、内臓脂肪が増えてくると、さらに血圧が上昇します。

内臓脂肪と高血圧の関係

内臓脂肪は、糖の代謝を助けてくれる「インスリン」というホルモンの働きを鈍らせてしまいます。
このインスリンが働きにくくなった状態を、「インスリン抵抗性」と呼びます。
この状態になると、血圧が上昇することになるのです。

内臓脂肪は、このほかにも血管を収縮させる悪玉物質を分泌します。そのため、ますます血圧が上昇し、 動脈硬化の危険性がさらに高まることになるのです。

このように、内臓脂肪が増えてくると、必然的に高血圧になり、それが動脈硬化へとつながる危険性をはらんでいるという、 非常に恐ろしい状態になるのです。

普段から塩分を控えめにし、適度な運動を続けることで内臓脂肪を減らす努力が必要になるのです。

メタボリックシンドロームと高血糖

メタボリックシンドロームと高血糖

糖尿病メタボリックシンドロームの診断基準のひとつに、「高血糖」があります。
これは、空腹時の血糖値が110mg/dl以上であれば、危険因子とみなされます。

高血糖とは、血液中の糖が増えすぎた状態をいい、その数値がある一定レベルを超えると、「糖尿病」になります。
糖尿病は、食べすぎ、飲みすぎ、運動不足といった生活習慣から引き起こされるケースが多く、決して遺伝などによるものだけではありません。

生活習慣病としての「糖尿病」が、現代の日本で急増しているのです。

1型糖尿病と2型糖尿病

糖尿病には、すい臓からインスリンが分泌されなくなる「1型糖尿病」と、遺伝的な原因や生活習慣が原因となる「2型糖尿病」 に大別されます。

このうち、内臓脂肪が関わってくるのが、「2型糖尿病」です。
現在、日本国内の糖尿病患者は、増加の一途をたどっています。
この急増の背景は、やはり生活習慣に起因した「2型糖尿病」の増加にあるといえるでしょう。

メタボリックシンドロームの診断基準の数値は、基本の空腹時血糖値の値がやや高いのが特徴です。
内臓脂肪が増え、いくつもの要因が重なって糖の代謝が悪くなり、血糖値が急上昇することに、怖さがあるのです。

タバコと糖尿病の関係

喫煙イメージ最近、なにかと悪者にされるタバコですが、確かに健康上を考えると喫煙が健康に及ぼす害といいうのは、 甚大なものがあります。
タバコを吸うと、ニコチンの作用によって血管が収縮し、慢性的にアドレナリンや副腎皮質ホルモンの放出を促すために、 インスリンが効率的に働かなくなります。
いわゆる「インスリン抵抗性」の状態となるのです。

こうした状態が、血糖値の上昇を招き、高血糖となるのです。
さらに、喫煙そのものが内臓肥満に関わってるとも言われ、愛煙家ほど、メタボリックシンドロームの危険性が高いとされています。

2006年06月21日

メタボリックシンドロームと動脈硬化

メタボリックシンドロームと動脈硬化

動脈硬化の危険性高脂血症、高血圧、高血糖と深くかかわりのある、メタボリックシンドローム
内臓脂肪の蓄積にくわえて、これらのリスクが重なると、メタボリックシンドロームということになってしまいます。
ただの中年太りとして気に留めていなかったのが、非常に危険性を伴った状態であることもあるのです。

メタボリックシンドロームになると、自分でも気付かないうちに、動脈硬化が進んでいることにもなります。
内臓脂肪が蓄積されることで、中性脂肪が増え、血液の流れが悪くなるのです。
実はメタボリックシンドロームで一番恐ろしいのが、この動脈硬化なのです。

動脈硬化が進行すると、心臓の筋肉に酸素と栄養を送る冠動脈の血管が狭くなり、血液の流れが悪くなります。
動脈硬化によって、次のような様々な症状を起こす場合があります。

●狭心症
動脈硬化によって、一時的に心臓に血液が送られない状態を「狭心症」といいます。

●心筋梗塞
また、血管に血の塊が詰まって(血栓)、血液の流れがせき止められ、心臓に酸素と栄養が行かなくなるのが「心筋梗塞」です。

●脳梗塞
動脈硬化によって、脳の血管に血栓が出来て、血液が脳細胞に流れなくなるのが、「脳梗塞」です。 運動障害や言語障害を引き起こす原因にもなります。

メタボリックシンドロームによって、引き起こされる動脈硬化は、このように様々な病気を引き起こすことにもなるのです。

メタボリックシンドロームは「未病」

このように、非常に怖いメタボリックシンドロームですが、そうは言っても、メタボリックシンドロームの大多数は明確な「病気」 であるとは言えません。

おなかの周りが85cmを超えて、中性脂肪も高めという状態でも、それは病気の前段階である「未病」ということになります。
つまり、「未病」の段階で、血糖値を下げたり、血圧を下げたりする努力をし、内臓脂肪を減らす努力をしていけば、 メタボリックシンドロームは解消できるのです。

まずは、食生活を初めとする生活習慣を見直すこと。
ストレスをためないために、適度な息抜きの時間や趣味の時間を持つこと。
適度な運動を継続して、内臓脂肪がたまらないようにすること。

これらを継続することで、メタボリックシンドロームが引き起こす様々な病気を未然に防ぐようにしましょう。

メタボリックシンドロームのすべてについて

当サイトは、内臓脂肪の蓄積がもたらすメタボリックシンドロームと、それに関連して引き起こされる様々な病気について、また、メタボリックシンドロームを未然に防ぐ方法について解説した個人運営サイトです。

内臓脂肪がたまると、様々な病気を誘発する危険性がより高まります。動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの原因にもなるメタボリックシンドローム。 おなかがポッコリと出てくると、その危険性が高まります。健康な生活で、毎日を楽しく過ごすためにも、1日も早くメタボリックシンドロームから脱出しましょう。

なお、当サイトの記述について、実際に起こった紛争等に関する一切の責任は負いません。予めご了承下さい。

メタボリックシンドロームと腎障害

メタボリックシンドロームと腎障害について

腎障害イラストメタボリックシンドロームが引き起こす病気の一つに、「腎障害」があります。
メタボリックシンドロームによる腎障害には、大別して、

●肥満そのものが腎障害の原因になるもの
●メタボリックシンドロームによる合併症(高血圧、高血糖、高脂血症など)の代謝異常に伴うもの

の2つに大別されます。

肥満そのものによる腎障害は、「肥満関連腎症(ORG)」と呼ばれています。
これは、肥満に伴う血行の異常、内臓脂肪からの内分泌的変化に起因します。

メタボリックシンドロームは、インスリン抵抗性(空腹時血糖値の上昇)、高血圧などの代謝異常を起こし、 それに伴って二次的な腎障害として、糖尿病性腎症、腎硬化症が引き起こされる場合があります。

食べすぎによる肥満

内臓脂肪の原因は、「食べすぎ」が原因

食べすぎは、内臓脂肪を貯める!内臓脂肪が貯まる原因として、まず第一に挙げられるのが、「食べすぎ」によるものです。
私たちが食べたものは、消化・吸収される過程で、エネルギーに変わります。
そして、いらなくなった老廃物は排泄物となって身体の外へ捨てられるという仕組みになっています。

ところが、このときに使われなかった余分なエネルギーは「脂肪」という形で体内に蓄積されるのです。
当然、エネルギーが使われなかったり、必要以上にエネルギーが体内に生成されると、たくさんの脂肪が蓄積されることになります。

これが、「肥満」と呼ばれるものなのです。

中でも、内臓脂肪は非常に貯まりやすく、メタボリックシンドロームを引きおこす直接的な原因になるのです。
これは、明らかに現代人が「食べすぎ」て、エネルギーを余分に蓄えすぎていることに起因しています。

30歳からは、省エネのライフスタイルを

日常生活において、最低限必要なエネルギーは、30歳を過ぎた頃からどんどん少なくなっていきます。
つまり、それほどエネルギーを使わなくなるということです。
同じ量を食べても、余分なエネルギーが増えて、脂肪が貯まりやすくなるのです。

これが、よく言われている「基礎代謝量の低下」です。
つまり、よく言うと30歳を超えると、人間の身体は「省エネ」になっていくということです。
そうなると、必然的に食べる量は少なくて済むようになります。

ところが、若い頃と同じくらいに食べてしまうことで、どんどん脂肪が貯まってくるようになります。
内臓脂肪は、食べすぎによってもたらされるのです。

「アブラ」の取りすぎに注意!

日本人が1日に摂取する脂質の量は、平均約60グラムというデータがあります。当然、 脂質は人間が生きていく上で必ず必要な栄養素なのですが、この脂質を取りすぎると、内臓脂肪が増えることになります。
実は、日本人は、50年前に比べて摂取する脂質の量が、約3倍に増えているのです。

これは、食生活の変化が大きく関係しています。
ヘルシーな日本食が主体の食生活から、脂っこい欧米型の食生活に変化していく中で、摂取する脂質の量が急激に増えているのです。

メタボリックシンドロームを未然に防ぐためには、食生活を日本食中心に改めることと、必要以上に食べないことが、重要なことなのです。

太りやすい体質について

脂肪を貯め込む本能

私たち人間の身体には、本能的に脂肪を体内に蓄積するという機能が備わっています。
これは、脂肪が生きていく上で、役に立つからといえるでしょう。
皮下脂肪は、寒さから身体を守る役割を持っていますし、臓器を脂肪で包むことにより、外部からの衝撃を和らげるという役割も持っています。

そうした「脂肪を蓄える」という本能のために、 少しでも体内にエネルギーがあまれば脂肪としてしっかりと貯め込んでおくということになるのです。

肥満遺伝子と日本人

肥満と日本人イラスト肥満治療の世界では、「肥満遺伝子」の存在が確認されています。
生まれつき、脂肪を貯めやすい(太りやすい)遺伝子が、身体に組み込まれているというのが「肥満遺伝子」と呼ばれるものです。

肥満遺伝子には、
●脂肪の代謝力が弱いタイプ
●善玉の物質であるアディポネクチンの量が少ないタイプ
●脂肪を溜め込みやすいタイプ

に大別できます。
日本人の場合は、「脂肪を溜め込みやすいタイプ」が多く、「倹約遺伝子」とか、「飢餓遺伝子」とも呼ばれています。
もともと資源の乏しい国の民族なので、少ない食物でいかに効率的にエネルギーを蓄える力を本能的に持っているのかも知れませんね。

太りやすい体質を、どう改善するか?

このように、日本人はただでさえ「脂肪が貯まりやすい」体質であるので、欧米型の脂っこい食生活は、そもそも合っていないようです。
この50年間で、脂肪の摂取量が約3倍になっていることも合わせて考えると、 メタボリックシンドロームの危険性は今後益々高まっていくようにも思えます。

では、太りやすい体質を、どう改善するかですが、これは食生活を改めることが、一番です。
人間は30歳を超えると基礎代謝力が低下します。
つまり、それほどエネルギーを必要としない体質へと変化していくのです。

これを考えないで、若い頃と同じ量をどんどん食べたり、飲みすぎたりすると、エネルギーが余りすぎて、 脂肪がどんどん増えることになります。

それに加えて、日本人は「節約遺伝子」によって、脂肪を貯めやすい体質の人が多く、余計に太りやすい体質になってしまうのです。

まずは、欧米型の脂っこい食生活を改め、日本食中心の食生活に変えていくことから始めては、いかがでしょう。